2025.05.30
ホームページ表示速度改善”PageSpeed Insights”の使い方
なぜ今、表示速度の早いホームページがビジネスに不可欠なのか?
言わずもがな、ホームページは会社にとってお客様と出会う大切な場所です。だからこそ、ホームページの表示速度は、ビジネスの成果に直接関わるほど重要になっています。もしホームページの読み込みが遅いと、お客様はすぐに別のホームページへ行ってしまうかもしれません。せっかく興味を持ってくれたのに、これではもったいないですよね。逆に、サクサク動くホームページは、お客様がじっくり見てくれたり、問い合わせや購入につながったりしやすくなります。
Googleも、ホームページの「使いやすさ」をとても大切にしていて、表示速度はその大きなポイントだと考えています。2018年にはモバイルホームページの速度を検索順位の基準に加え、2021年には「Core Web Vitals(コアウェブバイタル)」という新しい評価基準も導入しました。これは、速い「ホームページ制作」が、検索で上位に表示されるための大切な条件になっていることを意味します。
「ホームページ制作」で失敗した経験がある企業も多く、特に「予算オーバー」や「思った通りにならなかった」といった声も聞かれます。また、「アクセスが増えない」「問い合わせが来ない」といった悩みを持つWeb担当者の方もいらっしゃるでしょう。
そんな時、「PageSpeed Insights(ページスピードインホームページ)」を使ってホームページの「健康診断」を行うことをお勧めします。このツールを上手に使えば、ホームページのどこを改善すれば良いかが見えてきます。
SEO対策には必須!
PageSpeed Insights(ページスピードインサイト)とは?
「PageSpeed Insights(ページスピードインサイト)」は、Googleが無料で提供している、ホームページの表示速度を測るための公式ツールです。使い方はとても簡単で、調べたいページのURLを入力するだけで、そのページの速さの点数や、具体的にどこを直せば良いかを見せてくれます。特別な設定や登録は一切いりません。
このツールは、パソコンとスマホの両方でホームページの速さを調べてくれます。ホームページの表示が遅くなる原因を見つけ、改善策を教えてくれるので、ホームページをより使いやすくし、見てくれるお客様にとってより見やすいページに改善することができます。
近年 Googleは、検索順位を決める上で「使いやすさ」を重視しており、ホームページの表示速度はその重要な要素の一つです。PageSpeed Insightsの評価は、Googleの検索アルゴリズムに直接関係しているため、「ホームページ制作」の段階からこのツールを意識することは、検索で上位を目指す上で欠かせません。Googleがこのツールを無料で提供しているのは、ユーザーに一番良い検索体験を提供したいと考えているからです。ホームページ運営者が「良いホームページ」の基準(特に速さと使いやすさ)を理解し、自分で改善できるようにサポートしているのです。これは、単に見た目が良いだけでなく、Googleに評価される「パフォーマンスの良いホームページ制作」が、SEO成功の前提条件であることを示しています。
PageSpeed Insightsを使うとどんなことができる?
PageSpeed Insightsを使うと、貴社のホームページのパフォーマンスを細かく測り、改善に役立つ情報がたくさん手に入ります。
このツールは、パソコンとスマホの両方でホームページの速さを0点から100点までの点数で評価します。一般的に、スマホの点数は通信環境や端末の性能に左右されやすいため、パソコンよりも低く出ることが多いです。これは、スマホでホームページを見るお客様の体験を特に大切にする必要があることを教えています。
分析結果は、大きく分けて2種類のデータで構成されています。
- 「実際のユーザーの環境で評価する」データ(旧フィールドデータ):これは、GoogleがChromeブラウザを通じて集めた、世界中の実際のユーザーのデータに基づいています。あなたのホームページを実際のお客様がどのように体験しているかを示す、非常に大切な情報です。
- 「パフォーマンスの問題を診断する」データ(旧ラボデータ):これは、Googleのテスト環境で測られたデータです。ホームページの詳しい分析情報や、具体的な改善の提案に役立ちます。
多くの企業はまずテスト環境のデータを見て改善策を考えがちですが、本当に大切なのは、実際のユーザーのデータが示す「現実の体験」です。テスト環境のデータは改善のための「ヒント」であり、実際のユーザーのデータが「結果」だと考えると良いでしょう。
PageSpeed Insightsは、ホームページの読み込みを速くするための具体的な項目を教えてくれます。それぞれの改善でどれくらい時間が短縮できるかも示してくれます。これにより、どこから手をつければ良いか、優先順位をつけて改善を進めることができることが大きな特徴です。
時は金なり。
「ホームページ制作」が終わった後も、更新の度にPageSpeed Insightsを定期的に使うことで、ホームページのパフォーマンスを客観的にチェックし、問題点を早く見つけて改善していくことができます。
PageSpeed Insightsを使うことのメリットは?
PageSpeed Insightsを活用することで、ホームページのパフォーマンスが上がり、ビジネスにたくさんの良い影響があります。
- お客様が離れにくくなり、問い合わせや購入が増える: ホームページ の表示が遅いと、お客様はすぐに ホームページ から離れてしまう傾向があります。たとえばページに大きなファイル容量の動画を掲載していたりすると、特にスマートフォンではなかなかページが開かない場合があります。速いホームページは、お客様のストレスを減らし、満足度を高めます。これにより、スムーズにホームページ内を見て回れるようになり、結果として問い合わせや購入などの「コンバージョン率(CVR)」が上がることにつながります。
- Google検索で上位に表示されやすくなる: Googleは、検索順位を決める要素として、ページの速さや「Core Web Vitals(コアウェブバイタル)」を重視しています。そのため、ホームページが速くなると、検索結果での評価が上がり、上位に表示されやすくなることが期待できます。ホームページの速さ改善は、お客様の使いやすさ(UX)を大きく向上させます。お客様がホームページに長く滞在したり、何度も訪れたりするようになれば、Googleもそのホームページを高く評価し、結果的にSEOにも良い影響を与えます。
- ホームページの技術的な問題が早く見つかる: PageSpeed Insightsは、ホームページの技術的な問題点を具体的に教えてくれます。これにより、Web担当者や開発者や私達のような制作事業者は、どこを直せば良いかを効率的に把握し、改善を進めることができます。
これらのメリットは、「ホームページ制作」の投資を最大限に活かすことにもつながります。新しい「ホームページ制作」やリニューアルの際に、最初からホームページの速さを意識して作っておけば、後から大きな修正費用がかかるのを防ぎ、長期的に見てコストを抑えることができます。PageSpeed Insightsの基本的な使い方:誰でも簡単にできる分析ステップ
PageSpeed Insightsの使い方はとても簡単で、専門知識がなくても誰でもすぐにホームページの速さを調べられます。
まず、Google PageSpeed Insightsの公式ページにアクセスします。
開いたページに、調べたいホームページのURLを入力する場所があります。ここにあなたのホームページのURLを正確に入力し、「分析」ボタンをクリックしてください。ツールは、入力されたホームページをスマホとパソコンの両方で同時に分析してくれます。通常、数秒から数分で結果が表示されます。
分析結果として表示される点数は0点から100点までです。Googleの基準では、90点~100点は「速い(優秀)」、50点~89点は「平均」、0点~49点は「遅い」とされています。
スマホの点数は、通信速度や端末の性能によってパソコンよりも低く出やすい傾向があります。点数はあくまで目安ですが、少なくとも「平均」にあたる50点以上を目指すのが良いでしょう。ただし、点数だけでなく、PageSpeed Insightsが教えてくれる具体的な改善提案に注目し、それによって実際にどれくらい表示が速くなるかを重視することが大切です。ここから少し専門用語が出てきて難しく感じるかもしれませんが、とても重要な指標なので飛ばさずに読んでいただけると幸いです。
PageSpeed Insightsの各項目の説明:
Core Web Vitals(コアウェブバイタル)
PageSpeed Insightsの診断結果には、ホームページのパフォーマンスを評価するための様々な項目が表示されます。その中でも特に重要なのが、GoogleがSEOで重視する「Core Web Vitals(コアウェブバイタル)」です。
Core Web Vitalsとは? Googleが重視する3つの主要指標
Core Web Vitals(コアウェブバイタル)は、Googleが2021年から検索順位の基準に加えた、ホームページの「使いやすさ」を測るための評価指標です。これは、「LCP」「INP」「CLS」という3つの主要な指標で構成されています。Googleは、同じくらい良い内容のホームページがあった場合、より使いやすいホームページを優先すると説明しています。
- LCP (Largest Contentful Paint):ホームページにアクセスした時、一番大きなコンテンツ(画像や文字など)が表示されるまでの時間です。この時間が短いほど、お客様は「ページが表示された」と早く感じ、ホームページから離れにくくなります。
- INP (Interaction to Next Paint):ホームページを操作(クリックなど)した時、ブラウザが反応するまでの時間です。これが短いほど、お客様はストレスなくホームページを操作できます。
- CLS (Cumulative Layout Shift):ページを読み込んでいる途中で、画像や広告などが急に動いて、文字がガクッとずれてしまう量の指標です。これが少ないほど、お客様は安心してホームページを見ることができます。
これらの指標は、ホームページの「ホームページ制作」の根本的な部分に関わる問題を示していることが多いです。例えば、ホームページの基本プログラム言語(HTML)が文書構造がめちゃくちゃで、余計なソースコードが多かったり、ホームページの動きを作るプログラム(JavaScript)やデザインの指示(CSS)が重すぎると、LCPが悪化したり、INPが遅くなったり、CLSの原因になったりします。つまり、これらの指標はバラバラに改善するのではなく、ホームページ全体の作り方やデータの読み込み順序などを総合的に見直す必要があるということです。
PageSpeed Insightsを使った改善の仕方:
具体的な対策とホームページ制作への応用
では、PageSpeed Insightsをどのようにホームページの改善に活かすのかを見ていきます。
改善の優先順位の考え方
PageSpeed Insightsは、改善によってどれくらい表示が速くなるかを示してくれます。この情報と、改善にかかる手間や費用を比べて、一番効果の高いものから取り組むのがおすすめです。特に、Core Web Vitalsの点数が「遅い」と評価されたページや、ホームページの半分以上のページが遅い場合は、優先して改善施策を実施することをお勧めします。
【実践編】具体的な改善策の例
PageSpeed Insightsの診断結果に基づいて、次のような改善策が考えられます。これらは「ホームページ制作」の当初(またはリニューアル時)に取り入れることで、後からの大きな手直しを防ぎ、効率的なホームページ運営につながります。
- 画像の最適化:
ホームページで使う画像は、ファイルサイズが大きいと表示が遅くなる大きな原因です。画像のサイズをWeb表示に合うように小さくしたり、WebP(ウェッピー)などの新しい形式に変換したりすることが大切です。弊社の施策例では、画像ファイル形式をこれまで一般的に使われてきたPNG形式からこのWebP(ウェッピー)にすべて変更した後、下落していた順位が40ポイントほどアップしました。また、お客様が画面をスクロールするまで画像を読み込まない「遅延ロード(Lazy Load)」も効果的です。 - CSS, JavaScript, HTMLの最適化:
ホームページ の表示を邪魔する不要なプログラムやデザインの指示を削除したり、コードを圧縮してファイルサイズを小さくしたりします。また、ページの最初に表示されるのに必要な部分だけを先に読み込むように工夫することも、表示を速くするのに役立ちます。 - ブラウザキャッシュの活用とサーバー応答時間の短縮:
お客様が一度訪れたホームページのデータを一時的に保存し、次に訪れた時に速く表示させる「ブラウザキャッシュ」を上手に使います。また、ホームページのデータを保管している「サーバー」の応答が遅いと、ホームページ全体が遅くなるので、サーバーの性能を上げたり、CDN(コンテンツを速く届けるための仕組み)を導入したりすることも有効です。 - Webフォントの最適化とレイアウトずれの防止:
おしゃれなWebフォントも、読み込みが遅いと表示に影響したり、レイアウトがずれる原因になったりします。フォントの読み込み方を工夫したり、画像や広告の表示されるスペースを事前に確保したりすることで、レイアウトのずれを防げます。
これらの対策は、ホームページを公開してから直すよりも、「ホームページ制作」の企画・設計の段階から速度を意識して作っておく方が、時間も費用も効率的です。
高速なホームページ制作はプロに任せるのが賢明な選択
PageSpeed Insightsはホームページの改善点を教えてくれますが、その具体的な対策の多くは専門的な知識や技術が必要です。ご自身でホームページのパフォーマンス改善に取り組む場合、次のような壁にぶつかるかもしれません。
ご自身での改善の限界と専門知識の必要性
多くの企業、特に中小企業では、ホームページ運営の経験が少なく、専門的な知識が社内にないことがあります。PageSpeed Insightsが指摘する「JavaScriptやCSSの削減」「サーバー応答時間の短縮」「キャッシュの設定」などは、Web開発やサーバー管理の深い知識がなければ、正確に理解し、進めるのが難しい内容です。
例えば、不要なコードを削除したり、読み込み順序を変えたりする作業は、ホームページの構造を理解し、コードを直接修正する必要があります。また、サーバーの性能を上げたり、新しい仕組みを導入したりすることは、大きな費用や手間がかかる場合もあり、専門家のアドバイスなしに進めるのはリスクがあります。
Web制作会社に依頼するメリット
このような理由から、速くて質の高い「ホームページ制作」や、既存ホームページの改善は、専門のWeb制作会社に依頼するのが賢い選択と言えます。Web制作会社に依頼することには、次のような大きなメリットがあります。
- 専門的な技術力とノウハウ:
Web制作会社は、最新のWeb技術やGoogleのアルゴリズム変更に詳しく、PageSpeed Insightsで指摘されるような複雑な技術的な課題に対し、最適な解決策を提供できます。Core Web Vitalsの改善方法(画像最適化、コード圧縮、サーバー設定など)を熟知しており、ホームページ全体のパフォーマンスを向上させるための総合的なアプローチが可能です。 - 時間と費用の効率化:
ご自身で試行錯誤する時間や手間を省き、本来のビジネスに集中できます。専門家が効率的に作業を進めることで、結果的に全体の費用を抑え、早く改善効果を実感できる可能性が高まります。 - 高品質なホームページ制作:
パフォーマンスだけでなく、デザイン、使いやすさ、セキュリティなど、ホームページ全体の品質を総合的に高めることができます。これにより、お客様の体験が向上し、SEO効果も最大限になり、最終的なビジネス成果につながる「ホームページ制作」が実現します。 - 継続的なサポート体制:
ホームページは公開後も、技術の進化やGoogleの変更、お客様の行動の変化に合わせて、継続的なメンテナンスと改善が必要です。Web制作会社は、公開後の運用サポートや定期的なパフォーマンスチェック、改善提案を通じて、ホームページの健康状態を長く維持するパートナーとなります。
弊社が提供するホームページ制作の価値とサポート体制
弊社は、お客様のビジネス目標達成に貢献する「ホームページ制作」を最も重視しています。PageSpeed Insightsの診断結果を深く読み解き、お客様のホームページが抱えるパフォーマンスの課題を明確にします。そして、単に点数を上げるだけでなく、実際のユーザー体験を向上させ、お客様のビジネス成果に直結するホームページを構築するための具体的な改善策をご提案し、実行いたします。
弊社の「ホームページ制作」サービスでは、企画・設計の段階から、Core Web VitalsをはじめとするWebパフォーマンスの最適化を考慮した設計を行います。画像やプログラムの最適化、サーバー環境の選定、効率的なコード設計など、様々な技術的な側面を専門知識に基づいて実装することで、高速で安定したホームページを実現します。また、公開後も定期的なパフォーマンスチェックや、変化するWeb環境への対応、継続的な改善提案を通じて、お客様のホームページが常に最高のパフォーマンスを発揮できるようサポートいたします。
お客様が抱える「ホームページのアクセス数が伸びない」「お問い合わせが少ない」といった課題に対し、Webマーケティングの視点も踏まえ、PageSpeed Insightsを活用した具体的な改善策と、それを実現する技術力で、お客様のビジネスを力強くサポートいたします。