2025.03.03
3. WordPressのメンテナンスについて【連載 : WordPressでホームページを制作しよう!】
===================================
↓これまでの記事はこちら(1.から順にお読みください)
===================================
1. WordPress(ワードプレス)って何?【連載 : WordPressでホームページを制作しよう!】
2. WordPressのメリットとデメリット【連載 : WordPressでホームページを制作しよう!】
===================================
WordPressは、世界中で多くの人に利用されている便利なツールですが、ホームページを安全かつ快適に運営するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。「メンテナンス」と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、実は基本的なことを押さえておけば、クライアント方でも対応可能です。
(弊社で制作させていただいたホームページについては弊社でのメンテナンスを推奨しています)
この記事では、WordPressのメンテナンスが必要な理由から、具体的な方法、そしてメンテナンスを怠るとどうなるかまで、分かりやすく解説していきます。
●WordPressのメンテナンスが必要な理由:ホームページの健康を保つために
なぜWordPressのメンテナンスが必要なのでしょうか?
それは、ホームページの「健康」を保つためです。具体的には、以下の3つの理由が挙げられます。
【セキュリティ対策:サイバー攻撃からホームページを守る】
・WordPressは、世界中で多くの人に利用されているため、ハッカーの標的になりやすいという側面があります。
・定期的にメンテナンスを行うことで、セキュリティの脆弱性を解消し、サイバー攻撃からホームページを守ることができます。
・Wordpressのセキュリティに関する情報も定期的にチェックをすることが大切です。
【パフォーマンス向上:ホームページを快適に表示】
・WordPressは、定期的にアップデートが行われるため、常に最新の状態に保つことで、ホームページの表示速度や動作の安定性を向上させることができます。
・また、不要なデータを削除したり、データベースを最適化したりすることで、ホームページのパフォーマンスをさらに向上させることができます。
【機能の維持:ホームページを正常に動作させる】
・WordPressは、テーマやプラグインといった様々な要素で構成されています。
・定期的にメンテナンスを行うことで、これらの要素が正常に動作するように保ち、ホームページの機能を維持することができます。
・PHP(Wordpressに用いられてるプログラミング言語)のバージョンが古いまま利用しているとある日突然、ホームページが見れなくなったり、更新機能が正常に稼働しなくなったりすることもあります。
スマートフォンが古すぎて最新のOSに対応できなくなったり、OSのアップデートを怠ると使いたい機能が使えなくなったりすることと似ています。
●具体的なメンテナンス方法
では、具体的にどのようなメンテナンスを行えば良いのでしょうか?
ここでは、簡単にステップをご紹介します。
【1.バックアップ:万が一に備えてデータを保護】
ホームページのデータは、万が一の事態に備えて定期的にバックアップを取る必要があります。
バックアップは、WordPressの管理画面から手動で行うこともできますし、プラグインを利用して自動で行うこともできます。
弊社でメンテナンスを行う場合は、プラグインでバックアップデータを定期的に保存し、並行してFTP(ホームページのデータをサーバーにアップしたりダウンロードしたりするソフト)を使って手動でデータをダウンロードしています。
【2.アップデート:常に最新の状態に保つ】
WordPress本体、テーマ、プラグインは常に最新の状態に保つことが推奨されます。
アップデートには、セキュリティの脆弱性を解消したり、新機能を追加したりする目的があります。
WordPressの管理画面からアップデートできます。
ただアップデートは慎重に行う必要があります。
アップデート内容によってはプラグインが正常に機能しなくなったり、ページエラーが発生する場合があるため、アップデートは私たちのようなホームページ制作会社やWordpress専門のメンテナンス事業者さんなどに業務委託する方が安全です。
【3.セキュリティ対策:セキュリティプラグインの導入と設定】
セキュリティ対策プラグインを導入し、ホームページをサイバー攻撃から守ります。
プラグインの設定は、初心者の方でも簡単に行えるものがほとんどですが、ネット検索や生成AIに質問するなど事前に調べることが必要です。プラグインにはログイン試行回数制限や、不正アクセスの監視など、様々な機能があります。
【4.不要なデータの削除:ホームページを軽くする】
不要なテーマやプラグイン、画像データなどを削除しましょう。不要なデータが多いと、ホームページの表示速度が遅くなる原因になりますし、Wordpressの表示や編集画面の表示が遅くなることもあります。定期的にデータを整理することで、ホームページを軽く保つことができます。
【5.データベースの最適化:ホームページの動作をスムーズにする】
データベースとはホームページ制作で利用される情報を効率的に管理・提供するための仕組みです。
ECサイトなら商品情報、在庫情報、顧客情報などを管理し、商品の検索や購入、注文履歴の確認などを可能にします。
ブログやニュースサイトなら記事の内容や投稿日時、カテゴリーなどを管理し、最新の記事を表示したり、過去の記事を検索したりすることを可能にします。
このデータベースを最適化することで、ホームページの動作をスムーズにすることができます。データベースの最適化は、プラグインを利用すると簡単に行えます。
【6.動作確認:ホームページが正常に表示されるかチェック】
・メンテナンス後には、必ずホームページが正常に表示されるか確認しましょう。先述の通り、アップデートは慎重に行う必要があるため
特に、アップデート後には、表示崩れや動作不良がないか注意深く確認することが重要です。
アップデート前に必ずバックアップを取るようにしましょう。
●WordPressのアップデートで失敗した場合はどうすれば良い?
プラグインやテーマをアップデートする際は、必ず事前に互換性を確認しましょう。
WordPressのアップデート後にホームページの表示崩れや動作不良、機能不全が発生した場合、以下の手順で対処することで、問題を解決できる可能性があります。
ここからは少し専門的な内容になります。
【1. バックアップからの復元】
アップデート前にバックアップを取っていれば、それを復元するのが最も確実な方法です。
WordPressの管理画面から、またはサーバーの管理ツール(FTPやサーバーのコントロールパネルなど)を使用して、バックアップを復元します。バックアッププラグイン(例:BackWPupやUpdraftPlus)を使用している場合は、プラグインの機能を使って復元が可能ですが、ある程度の知識がない場合、完全に復旧させることが難しい場合もあります。
【2. キャッシュのクリア】
ブラウザやWordPressのキャッシュが原因で、古い情報が表示されている可能性があります。
ブラウザのキャッシュをクリアし、WordPressのキャッシュプラグインを使用している場合はプラグインのキャッシュもクリアします。
【3. プラグインとテーマの確認】
アップデートによって、プラグインやテーマが新しいWordPressのバージョンに対応しなくなった可能性があります。
プラグインの無効化:
WordPressの管理画面から、すべてのプラグインを一時的に無効化します。
その後、一つずつプラグインを有効化し、その都度サイトの表示を確認します。
問題が発生したプラグインを特定したら、そのプラグインを削除またはアップデートします。
テーマの確認:
デフォルトのWordPressテーマ(例:Twenty Twenty-Three)に変更し、問題が解決するか確認します。
問題が解決する場合、元のテーマに問題がある可能性があります。テーマをアップデートするか、別のテーマに変更します。
【4. WordPressの再インストール】
上記の方法で問題が解決しない場合、WordPress本体のファイルが破損している可能性があります。
WordPressを再インストールすることで、問題を解決できる場合があります。
【5. サーバー環境の確認】
PHPやMySQLのバージョンが古い場合、WordPressの新しいバージョンに対応していない可能性があります。
サーバーの管理画面から、PHPやMySQLのバージョンを確認し、必要に応じてアップデートします。
【6. デバッグモードの有効化】
WordPressのデバッグモードを有効化することで、エラーメッセージを表示させ、問題の原因を特定しやすくすることができます。wp-config.phpファイルに以下のコードを追加することでデバックモードが有効になります。
define( ‘WP_DEBUG’, true );
【7. エラーログの確認】
サーバーのエラーログを確認することで、問題の原因を特定できる場合があります。
サーバーの管理ツール(FTPやサーバーのコントロールパネルなど)を使用して、エラーログを確認します。
※重要な注意点
アップデート前に必ずバックアップを取るようにしましょう。
プラグインやテーマをアップデートする際は、事前に互換性を確認しましょう。
これらの対処法を試すことで、WordPressのアップデート後に発生した表示崩れや動作不良の多くは解決できるはずです。
上記が難しすぎて手に負えないなど問題が解決しない場合は、弊社のようなホームページ制作会社や WordPress専門の業者さんやエンジニアさんに調査・修正依頼をする必要があります。
●メンテナンスを怠るとどうなるか:リスクを知っておこう
では、もしWordPressのメンテナンスを怠ると、どのようなことが起こるのでしょうか?
【ホームページの改ざんや乗っ取り:個人情報漏洩のリスク】
セキュリティ対策を怠ると、ハッカーにホームページを改ざんされたり、乗っ取られたりする可能性があります。その結果、個人情報が漏洩したり、ホームページがスパムサイトとして利用されたりするリスクがあります。
【ホームページの表示速度低下:ユーザー離れの原因に】
アップデートを怠ったり、不要なデータを放置したりすると、ホームページの表示速度が低下する可能性があります。表示速度が遅いホームページは、ユーザーの離脱率が高くなり、ホームページの評価を下げる原因になります。
【ホームページの機能停止:ビジネスチャンスを逃す】
上述の通りテーマやプラグインの不具合により、ホームページの機能が停止する可能性があります。特に、ECサイトなどの場合は、機能停止や決済機能不全がビジネスチャンスを逃すことにつながります。
【検索エンジンからの評価低下:SEOに悪影響】
・セキュリティ対策やパフォーマンス対策を怠ると、検索エンジンからの評価が低下する可能性があります。特に表示速度はSEOの中でも重要な指標とされています。その結果、検索結果で上位表示されにくくなり、ホームページへのアクセス数が減少する可能性があります。
●まとめ:定期的なメンテナンスでホームページを安全・快適に
WordPressのメンテナンスは、ホームページを安全かつ快適に運営するために欠かせない作業です。
この記事でご紹介した方法を参考に定期的なメンテナンスを習慣化し、ホームページを常に最高の状態に保ちましょう。
もしメンテナンスに不安がある場合は、例えば定期的なメンテナンス作業のみ弊社のようなホームページ制作会社や WordPress専門の業者さんやエンジニアさんに業務委託をすることをお勧めします。
次の記事
4. Wordressで更新作業を内制化するメリットとデメリット【連載 : WordPressでホームページを制作しよう!】